日別アーカイブ: 2013年7月24日

TEA BREAK ≪Rockin’ Jelly Bean≫ ③

TEA BRAKE

-Rockin’ Jelly Bean- ③


「EVA T BREAK」とは、EVA Tシャツに関わったスタッフに、EVA Tシャツに込めた熱い思いや、EVAの個人的な体験を語っていただく特集企画。
第二回目のゲストはEAV Tの中でも独特のアートセンスが光り、多くの固定ファンを持つRockin’ Jelly Bean (ロッキンジェリービーン)さんです。3年前に発売された、レイやアスカのTシャツは、今現在も人気のロングラン商品。その人気の根強さが伺い知れます。


EVAとのコラボTシャツについてのお話は、PART②で


- ロッキンさんと言えば、映画「キラーコンドーム」のポスターのアートワークが非常に印象的でした。あの映画は、ポスターのアートワークと映画に出てくるモンスターがH.R.ギーガー(映画「エイリアン」のクリーチャーデザイン担当)のデザインだという2点が、随分と話題になりましたよね。

R ギーガーは、自分が手がけたモンスターの中では一番よくできてると言っていたそうです。

- あの映画のアートワークを引き受ける経緯はどういうものだったのですか?

R 「キラーコンドーム」の映画の配給宣伝担当が、後に「アメリ」のヒットで知られるK氏で、その方がカンヌであの映画を観たとき、クリチャーデザインがギーガーだということとインパクトある私のメインビジュアルでこの映画はヒット間違いないと直感したらしいです(笑)。それで帰国後、知人づてで話をいただきました。

- そうでしたか。そういう意味では、ロッキンさんの印象的なビジュアルを活かす戦略は成功しましたよね。

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- ところで、ロッキンさんは一度、原画をお借りして原宿エヴァストアで展示させてもらった事がありますが、その時の原画は手描きでしたよね。デジタルでは描かれないのでしょうか。

R 色はデジタルでしますが、原画は鉛筆で手描きです。

- 最近は原画もデジタルで描かれるイラストレーターさんが多いと聞きますが、ロッキンさんが手描きにこだわる理由があったら伺えますか。

R やはり、鉛筆と紙のテイストがまだデジタルでは完全に再現されているとは思えませんし、作品として原型となるオリジナルを残す事がとても重要な事だと思っていますので。

- なるほど、確かにそういう考え方も重要ですね。しかし、Tシャツではその手描き感を再現するのはなかなか難しいですよね。

R これはデザインだと思っています。Tシャツとして着てカッコ良ければ、手描き感を出す必要もないですし、逆にワザと荒くしてそれで魅せる場合もあります。

- なるほど。ロッキンさんデザインのTシャツは、どれもエロティシズムにあふれていますよね。

R そういう意味では着る人を選ぶTシャツではないかと。

- そんなことはありませんよ! 今回の新作のQのアスカのTシャツは大人気でした。特に台詞がはいっているのが非常に新しかったですよね。

R 今までは、元々30代、40代が購買層として想定していたので、文字を入れるとそういう人は着づらいと思って、あえて文字を入れずにできるだけシンプルにしていたんですが・・・ じゃあ、もっと自由に描いた方がいいですかね(笑)。

- ロッキンさんらしさが全開した、新しいデザインも楽しみにしております! 今後のご予定は?

R EVAについては、秋口にかけていくつか商品を出す予定です。EVA以外ではようやく初めての画集を出す準備をしています。日本だけじゃなく、海外でも出版する予定です。

- おお、それは楽しみです。画集について詳しく教えてもらえますか?

R 年内には出す予定です。内容は私がRockin’ Jelly Beanという名で絵を描き始めてから日本に戻って来る頃までの、割りと原画を中心としたアナログな作業を中心に見せる作品集です。相当ボリュームあるものになる予定ですのでお楽しみください。

- そろそろお時間となりました。もっと色々と聞きたい事があるのですが、今回はここまでで。ロッキンさんの活動、そしてEVA×Rockin’Jelly Beanの作品たちも、楽しみにしております!
  本日はありがとうございました。

R こちらこそ、ありがとうございました。(了)

TEA BREAK ≪Rockin’ Jelly Bean≫ ②

TEA BRAKE

-Rockin’ Jelly Bean- ②


「EVA T BREAK」とは、EVA Tシャツに関わったスタッフに、EVA Tシャツに込めた熱い思いや、EVAの個人的な体験を語っていただく特集企画。
第二回目のゲストはEAV Tの中でも独特のアートセンスが光り、多くの固定ファンを持つRockin’ Jelly Bean (ロッキンジェリービーン)さんです。3年前に発売された、レイやアスカのTシャツは、今現在も人気のロングラン商品。その人気の根強さが伺い知れます。


Rockin’ Jelly Beanの活動の変遷についてのお話は、PART①で


- 一番最初にEVAのデザインを手がけたのは2010年ですよね。当時、EVAの仕事の依頼が来た時にはどう思いましたか?

R 今回話をくれた安田さん(STREET ARTのディレクター)との仕事はいつも刺激的だし、もともと好きだったEVAなのでこれはやりがいがあると思いました。同時に、どこまで、やらせてもらえるんだろうと言うのもありましたが。実は、子供の頃から、EVAを描いている貞本さんのような流麗なタッチにとても憧れていて、できれば、ああいう絵が描ければいいなと思っているのですが、下手なんでそううまくは描けませんねぇ。

- ロッキンさんの絵は独自のタッチで、貞本さんとは違う肉体的な感覚のエロチシズムに溢れていていますよ! デザインされたTシャツも、最初のものから最新作まで、大人気商品です。

R ありがとうございます。

- EVAとのコラボの仕事でプレッシャーとかはなかったですか? ロッキンさんの作風はアンダーグラウンドですよね。そういう意味では対局にあるのじゃないかと思うのですが。

R プレッシャーより楽しかったですね。自分の作品世界とは違う、多くの人が知っている舞台で勝負するというのは、どういう風に受け取られるかという事や、どういう反響があるのかということも楽しみでした。確かにアンダーグラウンドな世界観は好きですが、私自身はアンダーグラウンドの舞台だけにこだわるつもりはないので。

- なるほど、それでは今回のコラボはロッキンさんにとってもすごく実りがあったと。

R そうです。
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- これまで、EVAコラボで描かれているのは女性だけでしたが、使徒やエヴァの機体を描かれるご予定は?

R 使徒よりはEVAを描きたいですね。ピンクの8号機なんか描きたい! できれば、EAVとパイロットの組み合わせで描きたいと・・・

- いいですね。そうなると、やっぱり8号機とマリですよね。ロッキンさんらしい、マリのセクシーさが活かされたデザインになりそうです。一番好きなキャラはマリでしょうか?

R 実は、最初の頃はアスカだったかな。ただ、やっぱりあの性格はついていけないなと(笑)。まるで大阪の女性のような押しの強さはちょっと苦手ですね。新劇場版からは思いの外、レイがいいなと思ったんですが。

- 新しいモチーフの候補にあがった、マリはどうでしょうか。

R いやぁーかなりのじゃじゃ馬だし、相当頭が良さそうですからねぇ。私の手には負えそうにありません(笑)。ま、結局ミサトですかね。

- やっぱり、大人の女ですか!

R はっはっは(大笑)。Qの新しい登場人物だと北上ミドリ!

- ヴンダーのオペレーターですね! シブいチョイスです。唇の厚い女性が好きなんですね(笑)。

- さて、冒頭触れたマスクについてもう少し詳しく聞いてもいいでしょうか。どうして、覆面をつけようと思ったのですか?

R 事故ですね。実は昔バイクで事故をしまして、その時の傷が結構大きいのです。それ以来それをさらさないためにマスクを付けるようになりました。

- それは本当ですか?

R 本当です(含み笑)。

- それにしても、よくできたマスクですよね。

R このマスクは、ルチャリブレ(メキシカンスタイルのプロレス。覆面レスラーが多いのも特徴の一つ。)好きがこうじて、覆面屋工房のミステル・カカオ氏に相談し、私のイラストを元に作成してもらいました。私も彼のマスク作りのスキルは勿論信頼していましたが、出来上がったものが想像以上に素晴らしかったので、それ以来何度となく相談し作ってもらっています、本当に感謝しています。

- 現在、覆面はいくつぐらいお持ちなんですか?

R 6つ作成して、現在は4つですね。

- 2つはどうされたのですか?

R 色々な事情で現在ありません。

- それ以上深く聞くなという事ですね(笑)。了解しました。


続いては、映画「キラーコンドーム」のポスターのアートワーク、そして今後の活動についてのお話です。PART③へ

TEA BREAK ≪Rockin’ Jelly Bean≫ ①

TEA BRAKE

-Rockin’ Jelly Bean- ①


「EVA T BREAK」とは、EVA Tシャツに関わったスタッフに、EVA Tシャツに込めた熱い思いや、EVAの個人的な体験を語っていただく特集企画。
第二回目のゲストはEAV Tの中でも独特のアートセンスが光り、多くの固定ファンを持つRockin’ Jelly Bean (ロッキンジェリービーン)さんです。3年前に発売された、レイやアスカのTシャツは、今現在も人気のロングラン商品。その人気の根強さが伺い知れます。


rjbRockin’ Jelly Bean ロッキンジェリービーン
イラストレーター

映画「キラーコンドーム」を皮切りに「パラサイト」など映画関連のアートワークを担当し注目を集める。その後、自身がミュージシャでもある彼の仕事は、音楽関連のフライヤー、ジャケッ トなどを多く手がけ、近年では国内外、インディー、メジャーの枠を越え拡張し、現代美術の世界にまで及んでいます。
関連HP:Rockin’Jelly Bean Art Graphics EROSTIKA

- ロッキンさん、今日はよろしくお願いします。ところで、ロッキンさんと呼ばせてもらって問題はないですかね?

R 好きなように呼んで頂いて結構です。

- そのように人前に出られる時は、いつも覆面を付けておられるのは本当だったんですね。インタビューの時に色々と苦労はないですか?

R 覆面も自分の顔の一部になってますので、特に不自由は感じません。

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- では、また後ほどマスクについては伺わせて下さい(笑)
話を本題に変えましてロッキンさんにとって、初めてのEVANGELION体験について教えて下さい。

R 本放送の当時はアメリカにいて、話題になっていたのは知っていました。実際に初めて見たのは、アメリカからビザの関係で帰国した時に、ビデオで追っかけてみて、丁度、深夜に再放送もしていたので最終回は再放送で見ました。

- 最初、見た時はどう思われました。

R やっぱり人並みにはまりましたよ。ただ、前回の劇場版では、結末がすっきりせずに、まるで好きな女性に、理由もよくわからないまま振られたような感じでしたね。これ以上追っかけてもダメだっていう感じで・・・(笑)

- 新劇場版はご覧になりましたか?

R 勿論、三作とも見ています。今度こそは、もっと色々といい事があるんじゃないかと思っていますが・・・

- でもQを見ると、また、好きな女性に突き放されたという感じがしますが。

R そうですね(笑)。それなんで、最終作では、きっとこのモヤモヤ感をどんな形であれ、スキっとしてもらえるのではないかと期待してます。

- そういうモヤモヤがEVAの真骨頂でもあるのではないかと思いますが。

R 無論そうなることも想定して、一応失恋の心構えもしています(笑)。

- 話題は変わりますが、さきほどアメリカからの帰国の話がでましたが、ロッキンさんは、アメリカから戻られた時に大阪を拠点にされましたよね。

R アメリカにいる時にも感じたのですが、私のような仕事だと、デジタル化とネットが発達した現状では、あえて、場所にこだわる必要はないと思っています。それに、幼少期を京都で過ごしたこともあって、関西には大勢の友人がいたし、関西独特のアンダーグラウンド感とドメスティックな繋がりをうまく利用しながら、今度は大阪で何か新しい事を起こせないかと思って大阪にしました。

- 大阪での生活は、いかがでしたか?

R 結局、力不足で何もできなかったですね(笑)。私自身は新しい友人が沢山できナイトライフをしこたま楽しんだのは確かですが、あの街に何も返せなかったことが残念です。だいたい今考えるとそんなこと自意識過剰ですがね(笑)。

- それで昨年から東京に拠点を移されたのですね。

R やはり(ショップの)EROSTIKAも東京ですし、仕事自体はこちらが大半ですからね。それに、面白いイベントには積極的に参加してみたいので、そういう意味では東京は世界でも一番刺激的な都市じゃないですか。

- それじゃあ、東京に拠点を移されて、ますます、刺激あるイベントに参加して、ばりばり仕事をするという事で、EVAの仕事も次を期待していいという事でしょうか!

R もちろん!


アメリカ、大阪、東京と活動の場を移してきたロッキンさん。続いてはコラボTシャツ制作についてのお話です。PART②へ